初級の速読トレーニングに眼筋力が必要な理由

初級の速読トレーニングに眼筋力が必要な理由

<目次>
・速読における眼筋力の役割とは
・眼筋力トレーニングによる情報処理の効果
・眼筋力を運動させるやり方
・強化において気をつけるべきポイント
・眼筋力強化トレーニングは初級の速読、次に必要なのは視読による読書回路の形成
・速読能力向上に効果的なトレーニングとは

速読(能力)とは理解力を保ちつつ今までよりも早く読み進める方法のことを指します。
厳密に言えば正確に文章などの文字映像や情報を補足するための視覚や脳の処理速度などの「速読に必要な基礎能力」を強化する方法がトレーニングと呼ばれています。

速読術や速読法には読み飛ばしなどのテクニック論も含まれるため、一概には同じとは言えませんが書籍などの本や仕事上の文章など多ジャンルにわたる文章を速く読むといった大きいカテゴリーとしては同じものと理解してもらえれば問題ありません。

この速読については多くの受講生や興味をお持ちの方からの質問で「速読に眼筋力は必要なのですか?」という内容があります。

この記事では速読能力の向上に眼筋力がどのように役立つのか、またその役割についてお伝えしていきます。

速読における眼筋力の役割とは

文章を速く読むための第一ステップとしては文字や映像情報を正確に目で捉える必要があります。簡単に言えばカメラの位置付けに当たります。視覚によりキャッチした情報が早ければ早いほど形を補足することが可能となります。

速読トレーニングにおける眼筋力とは、目を可動させるための6つの外直筋の動きの強さを指します。
(他にも視覚情報を正確に捉える目の機能として輪郭をはっきり捉える光彩筋、ピント調整のための毛様体筋の強化訓練もありますが今回の記事では外直筋による眼筋力に関してお伝えします)

この眼筋力は物理的に文章をどれだけ速く視ることができるか、すなわち追うスピードに関係している力です。

眼筋力が高いほど(一定時間内に同じ距離でどの程度視覚情報をキャッチできるか)一定の時間内に大量の文字情報を視ることが可能となり、今までと同じ条件下の読書方法(音読)では結果的に文章を速く読めるようになります。

眼筋力は筋力で構成されているため、いかに強い(速く追える)力を養うことができるかによって取り入れる情報量が向上します。

また眼筋力は数値することでダンベルや短距離走のタイムように変化を比較実感することが可能です。

眼筋力トレーニングによる情報処理の効果

速読トレーニングを始めたばかりの方は音読(一文字ずつ文字を見て脳内で音声化しながら読み進める読書方法)による読書方法で読み進めるのが一般的です。

多くの方々は音読教育以外を受けていないため音読でしか文章認識ができない状態がほとんどです。

初級と呼ばれる速読トレーニングの段階では、この音読の読書回路を使いながら情報処理能力を上げていく方法により速く文章を読み進めていくトレーニングを実践していきます。

具体的には一般的な方の読書速度である分速400文字〜600文字程度を分速3000文字程度で文字認識できる状態を目指して文字情報を今まで通り視るトレーニングです。

まずは音読回路での速読(初級の速読能力)を実現するためには物理的に目を通じた「文字情報を捉えるスピード」が必要となります。

眼筋力を運動させるやり方

6つの外直筋を速く動かすための眼筋トレーニングには主に以下のような方法があります。
 ・上下に目を動かし運動させる
 ・左右に目を動かし運動させる
 ・対角を意識して目を動かし運動させる
 ・円を描くように最大限の範囲で目を動かし運動させる

いずれも最初は30秒だけ実践するなど、タイマーなど身近なものを用いて時間を決めて行うことをお勧めします。

訓練の際には目の可動域を広げるためには首を動かさずに目だけを運動させるように意識しましょう。

目の動きと同時に首が動いてしまうとその分目の動きが狭くなり効果的に行うことができないためです。実践できているのかを確認する際には第三者にチェックしてもらうなど工夫をしましょう。

ここまで説明した方法はあくまで目の動きをイメージしていただくためのストレッチ運動の説明であり、今までよりも速く情報を追うためには効果的なやり方が存在します。

強化において気をつけるべきポイント

眼筋力を向上させていく上での流れとして把握しておくべきは、

 ・眼筋力の向上(まずは上げる)
 ・一定水準を維持する
 ・速読に必要な次のステップに進む

のようになります。トレーニングによって眼筋力を向上させるポイントとしてまずは「現状の数値を把握する」こと、次に数値に合わせたトレーニングを実践することです。

眼筋力の数値とは、1分間にどの程度文字をキャッチする力があるのかを測定した数値結果です。

この測定は新日本速読研究会の会長である川村明宏氏によって開発された眼筋力の測定方法(特許申請済)で、一般的な方の8割は縦方向、横方向で15(分速1500文字程度追える目の力を表す表現方法)から25の間に収まります。

眼筋力の縦横移動の数値は普段の生活習慣によって数値に偏りがあることがほとんどです。
例えば、普段から横方向での読書や仕事上の文書を読み慣れている方は横方向の眼筋力が18、縦方向は13など日常で運動している眼筋が高くなる傾向があります。

この偏りは上記でご紹介した多方向のトレーニングで同じ数値水準に収まってくることもわかっており、速読のための訓練以外にも眼筋の血流改善、視力改善においても効果が期待できます。

初級段階の速読トレーニングにおいては上下左右ともに30以上の眼筋力を実現することで音読での読書スピードを上げることができる結果が45年以上の研究で判明しています。

例えば上下左右で10以下の眼筋力が極端に低い方であれば、短時間のトレーニングによって効果を実感いただけることが大半です。

眼筋力を現時点の水準から向上させることで文章上の視線移動の正確性に加え、眼精疲労の軽減にも役立ちます。また訓練により向上した数値を維持することも速読能力の維持には重要です。

眼筋力強化トレーニングは初級の速読、次に必要なのは視読による読書回路の形成

これから速読トレーニングを始めたい、または始めたばかりの方を対象として眼筋力の役割を説明してきました。

ただし眼筋力の移動速度にもある程度の限界値があり、それは音読での読書速度の限界とも呼べるものです。

現時点で一文字ずつ読み進めていく音読で文書を読んでいる場合、おおよそ分速3,000文字前後で成長が止まる傾向があります。

次のステップとして必要となるのは川村明宏氏によって開発された「視読(しどく)」と呼ばれる読書回路の形成です。

視読とは複数文字、複数行の文章を読まずに(音読せずに)、視ることで内容を把握する読書法です。

広範囲による文字認識を行うため、視読の認識回路を身につけるために開発された専用トレーニングを行うことが更なる読書速度の向上に役立ちます。

音読の壁と呼んでいる分速3,000文字を超えることで次の段階のレベル、例えば分速5,000文字〜10,000文字以上の速読能力の実現も可能となります。

速読能力向上に効果的なトレーニングとは

眼筋力が速読トレーニングに与える役割を説明してきましたが、眼筋力トレーニングで最も効果を得られる方法として、自動的に現時点の能力数値を把握しつつ最適なレベルを自動的に構築するトレーニング方法です。

この仕組みは当社サービス「SOKUNOU」のソクノー速読にて提供しており、眼筋力だけではなく、視覚からの情報認識スピードに合わせて脳の処理能力を高いレベルに順応させていく訓練にも利用されています。
ソクノー速読は1日7分間のオンライン上で行うトレーニングです。日々継続して行うだけで年齢に関係なく能力向上が実現できます。

眼筋力を始め、速読能力に必要な基礎力トレーニングの無料体験ができます。ぜひご自身の能力向上を実感してみてください。

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